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テレワーク マネジメントに効果があったマネジメント手法 23選

パーソルキャリアがまとめた「中途採用領域マーケットレポート」によると、2021年同社が運営する転職サービスサイト「doda」で、最も検索された1位のキーワードが「在宅勤務」、2位が「フルリモート」でした。
従業員が会社を選ぶ基準として、テレワーク・リモートワークは大きな要因となっており、今後も管理職にテレワークのマネジメントスキルが求められる流れは続きそうです。

今回、500を超える組織の「テレワーク マネジメント」の悩みや、マネジメント手法について調査し、23個の効果のあったマネジメント手法についてまとめました。

目次

テレワークで現場マネジャーが抱える不安や悩み

今回の調査でもさまざまな悩みが寄せられており、テレワークマネジメントを難しいと感じている管理職が多いようです。

テレワークマネジメントで発生する悩みの例
  • 様子が見えないためメンバーの状態が分からず不安
  • 新人や中途入社者の育成が難しい
  • メンバーの心理状態の把握が難しい
  • 新しいメンバーとの関係性が希薄
  • チーム内の情報共有や交流が減ってしまった
  • 業務の進捗状況の把握が難しい
  • メンバーがサボっている or 働きすぎているのではと不安
  • 生産性が落ちている
  • 業務に関係する人以外とコラボレーションする機会がない
  • チームの一体感が薄れている、メンバーの帰属意識が希薄化している

テレワーク マネジメントで難しくなること

偶然やついでの機会を使ったマネジメント

これまでは、皆がオフィスで働くことを基本としていました。
オフィスでは、何か気づいたらすぐ話しかけたり、意図せずともすれ違ってコミュニケーションを取るといった、偶然やついでのコミュニケーション機会がありました。
マネジャーは、仕事ぶりや、顧客との電話での会話、表情や雰囲気といったリアルな情報を収集でき、そこから声がけや指導、アドバイスなどが可能でした。
メンバーも、そうした機会を使ってマネジャーに報告や相談をしていました。

しかし、テレワークでは、意図しなければコミュニケーションが発生しません。
偶然を利用することは難しくなります。

プロセスや成果のタイムリーな把握、修正

オンラインでの頻繁な確認は、相手に監視されている感を強く与えるため、メンバーのやる気をそいでしまいます。チャットではすぐにメンバーから返信が来るかは分かりません。
テレワークでは、タイムリーにプロセスや成果を確認することが難しくなります。
テレワークを機能させるためには、メンバーの判断に任せることを多くし、メンバーが自律して動けるようにする必要があります。
メンバーに任せた上で、プロセスや成果を確認し、適切な修正やフィードバックを与えるには、これまでにない「新たな仕組み」が必要になります。

会社や組織とのつながりを感じること

出社せず、離れた場所でひとりで働くことは、会社や組織に所属している感覚を持ちにくくします。
また、テレワークでメンバーが自律して働くことは良いことである一方、組織における遠心力(帰属意識が薄れる)にもなります。
ひとりで働くことはメンバーの考え方にも影響を与え、「自分ひとりの力で仕事ができている」「会社や上司は何もしてくれていない」と感じるようになるかもしれません。
このように、所属する会社や組織にいる意味が感じにくくなります。

仕事で直接関わらない人たちとの交流、コラボレーション

オンラインで仕事をすると、基本的にコミュニケーションを取ろうと思わない限りコミュニケーションが発生しません。
仕事の優先順位が低い会話や、偶然顔を合わせたことによる会話、何かのついでに話に行くといった、これまで当たり前に発生していたコミュニケーション経路がなくなります。
仕事で直接関わらない人たちとのコミュニケーションや、部署をまたいだ交流は、優先順位が上がらないため、自然発生的には行われなくなります。

テレワークマネジメントに必要な「考え方のシフト」

意図して行うマネジメントへの変化

先の難しくなることで述べたように、「偶然やついでの機会」を活かすことができません。
思いついたら声をかけていた、でマネジメントがなんとかなっていた部分は多くあります。
こうした部分を補うために、これまでの延長線上ではなく、マネジャーが意図して新たにコミュニケーション機会を設計する必要があります。

メンバーの自律を支援するマネジメントへの変化

自身が部下にきめ細かな指示・指導することで支援し導いていく直接支援型のマネジメントはリモートでは難しくなります。
物理的な距離が遠くなることで、マネジャーが直接関与できる部分は小さくなります。
部下の自由や裁量が増える(=アンコントロールの部分が増える)ことは、部下に自律して仕事をしてもらわなければならないことを意味します。
つまり、部下の自律を支援するマネジメントへ転換する必要があります。
指示やアドバイスといった、与えるがベースだったマネジメントから、メンバーが自律して仕事を行う上での障害を把握し、取り除くマネジメントへの変化が必要になります。
障害とは、非効率な仕事の進め方やルール、他部署との連携、メンバーが手に入れにくい情報等です。

仕組み化の重要性が格段に増す

情報共有と業務の見える化、全体・個別でのコミュニケーションをとるタイミング、報告や相談をもらうタイミング、フィードバックをもらうタイミング、雑談等のゆるいコミュニケーションのタイミングといった「仕組み」を設計しなければなりません。
何の仕組みもなしに、メンバーそれぞれが考えることだったり、報告しようと思うタイミングとマネジャーの意識を合わせることは不可能です。
仕組みを設計しなければ、テレワークはうまくいかなくなってしまいます。

テレワークマネジメントのTips|マネジメントのコツ

マネトレ利用者から収集した、テレワークマネジメントで効果を発揮している具体的なTipsについてご紹介します。

① テレワークの自由とそれに伴う責任についてメンバーに周知する

テレワークが当たり前になると、下記のようなメンバーが出てくることがあります。

・きちんと理由を説明した上で設定した出社機会を拒否する
・オンラインミーティングでは理由もなく常にカメラオフ
・就業時間中なのにレスポンスが遅い
・○○さんはきちんと働いているのかと他のメンバーから不満の声がでる

こうしたことが起こらないよう、上司は事前にメンバーにルールや責任について周知する必要があります。
もし問題が起きたら、マネジャーはすぐに改善のための行動を起こさなければなりません。

テレワークは社員の自由度を上げますが、自由には責任が伴います。
周囲を安心させる責任、チームの一員として皆と協力する責任、役割をしっかりと果たす責任、心身の健康を管理する責任など、責任を果たしてこそ自由を行使できます。

責任を果たさないメンバーが出てくると、同僚の信頼関係の悪化や、テレワークでの生産性が大きく低下してしまいます。
責任を果たさないテレワークは認められないことをしっかりと認識させましょう。

② 柔軟にルール設定し余計なハレーションを防ぐ

テレワークにおいては、ちょっとしたコミュニケーションが減少するため、働く人たちの間ですれ違いや不満が溜まりやすくなります。
上司は、新たにルールを設定し、メンバー間での無駄なハレーションを防いだり、認識を合わせたりする必要があります。
マネジャーが柔軟に判断し、テレワークを行う上で必要となるルールを設定するようにしましょう。
新たなルールを設定する際は、メンバーにその背景を説明することを忘れないようにしてください。

<ルールの例>
・オンラインミーティングではカメラは基本オン、バーチャル背景はOK
・顔出ししなくてもよいミーティングを明示する(朝会は顔出ししなくてOKなど)
・集中していてレスポンスしたくないときは必ずスケジュールに入力する(ただし1日○時間まで)
・集中タイムや休憩時間以外は、○分以内にレスポンスをする
・予め予定されていないショートミーティングは顔出ししなくてOK
・基本的にグループチャットを利用して連絡する
・きちんと理由のある出社要請には、相応の理由が無い限り従う
・22時以降、土日祝日は基本仕事のチャット禁止
・始業時間までに、その日の行動計画をスケジュールに記入する
・タスクの進捗や完了はタスク管理ツールに入力し、毎日必ず更新する
・仕事の開始時、終了時にはチャットで全体発信(おはようございます!お先に失礼します!など)

③ 業務の見える化を行う(ITツールの活用)

テレワークには業務の見える化が必須ですが、業務の見える化(タスク管理、進捗把握)はアナログのみではできません。
コミュニケーションに頼ったアナログな業務管理だけでテレワークのマネジメントは不可能です。
テレワークとは、デジタルツールの進化により可能になった新しい働き方です。
従来のコミュニケーションにプラスして、適切なITツールを活用してマネジメントする頭に切り替えましょう。

<参考:タスク管理ツール>
・Notion:https://www.notion.so/

・jooto:https://www.jooto.com/

・Trello:https://trello.com/ja

・asana:https://asana.com/ja

④ マネジャーの役割やマネジメント方針の変更を説明する

これまで述べてきたように、直接の指示や指導のマネジメントから、メンバーの自律を促す支援にマネジメントを変えていく必要があります。
しかし、「今後こうしていきます。なぜならば〜」というコミュニケーションが抜けると、意図したマネジメントの変化なのに、メンバーの中には上司がマネジャーとしての役割をサボっていると考える人が出てきます。
そうした勘違いを生まないよう、きちんとコミュニケーションを取ることが重要です。
自律に不安があるメンバーがいれば、自律して行動できるようになるまでフォローをしっかり行うなど柔軟に対応しましょう。

⑤ ゴールや目的を定義し、伝える

メンバーが自律して行動するためには、成果や方向性、納期、裁量などの明示が必須です。
タイムリーな軌道修正が難しいため、ゴールや目的が曖昧な中でメンバーに仕事をさせればゴールがズレてしまいますし、上司が違うと指摘すればメンバーの不満に繋がります
偶然やついでに間違いやズレに気づけないため、これまで以上に明確に共通認識として持たせることが必要となります。

<具体的な方法例>
・きちんと言語化し、テキスト、口頭両方で伝える。
・タスク管理ツールなどを活用し、常にお互いが見えるようにしておく。
・定例ミーティングの資料の冒頭にスライドを用意する。
・毎回1on1ミーティング時に確認する。

⑥ 全体発信する量を増やす

マネジャーとして全体発信を意識して増やしましょう。
通常テレワークマネジメントでは、マネジャーのコミュニケーション量が不足します。すると、メンバーから見たマネジャーの存在が薄れてしまいます。気づいたことがあれば積極的に発信しましょう。
会社や他部署の情報のシェアも有効です。
これまでメンバーは公式、非公式含めさまざまな会社情報に接してきていましたが、リモートワーク下ではそうもいきません。マネジャーは会社情報等を入手しやすい立ち位置にいますので、積極的にそうした情報をシェアしていきましょう。
また、チーム内のコミュニケーション活性化のため、メンバーの発信を促し、それを積極的に承認称賛し、メンバーが発信しやすい雰囲気づくりを行うことも重要です。

⑦ 発信内容に配慮や思いやりをのせる

感謝を積極的に伝え、発信内容には配慮や思いやりをのせましょう。
テキストだけだと、冷たく感じたり、発信者の想いは伝わりづらいです。特に叱るや指導は思った以上に厳しく、冷たく相手に伝わります。
どんなにイライラしても、それをそのままメッセージで送るのはやめましょう。急ぎでなければ一日置いて見直すことが効果的です。
思いやりを持ってメッセージを作成するようにしてください。

⑧ 報連相のタイミングの明示

メンバーに報告タイミングを任せると、業務レベルや個人の感覚で報告タイミングがバラバラになります。
いつでも相談してくれと伝えても、曖昧な「いつでも」はメンバーの質問や相談への心理的ハードルを下げません。
報連相のタイミングや方法を具体的に伝える必要があります。一定のルール化も効果的です。
ただし、監視と受け取られるような過度な確認は、メンバーのやる気を削ぐだけなのでやめましょう。

<具体的な例>
・例え予定が入っていても、チャットであればいつでも連絡してくれて構わない
・顧客との商談中以外はいつでも連絡してOK
・○○のタイミングで一度報告をしてください
・まずはチャットで連絡を。時間がある時にこちらから必ず折り返す。
・報告、連絡、相談の際は、いつまでにレスが欲しいか「期限」を記載して送ってほしい。

⑨ コミュニケーションは基本テキストベースで行う

テレワークマネジメントでは、基本「テキスト化」し、全体チャットで行うことを意識してください。
テレワークでのコミュニケーションを電話で行いがちなマネジャーもいますが、電話は1対1のコミュニケーションにしかなりません。
テレワークで口頭コミュニケーションを中心にすると、情報の漏れや暗黙知化が起こります。
他のメンバーにも今回指摘したポイントを知ってもらう、お互いの進捗状況を知ってもらう、マネジャーの判断軸を知ってもらう、チームの情報を共有する、といったことに電話は不向きです。
また、メンバーの自律を基本とするテレワークでは、後から情報にアクセスできる、振り返れることは非常に価値があります。
チャットなら忘れても後から遡れますが、口頭コミュニケーションはそれができません。
メンバーの自律に必要な、情報共有、振り返りという点で、テキストベースのコミュニケーションは優れており、テレワークと非常に相性が良いのです。

⑩ 必ず何らかのレスポンスをする(確認するだけで終わらない)

テレワークでは、上司や同僚の反応が見えにくくなります。
反応が見えないと、メンバーの発信する気が削がれてしまい、チーム内のコミュニケーションは顕著に減っていきます。
チャットに投稿された内容には必ず反応するようにしましょう。簡単なコメントができればベストですが、いいね!等のスタンプでのリアクションでもOKです。
チームメンバーにも積極的にレスポンスすることを促しましょう。

⑪ コミュニケーションタイミングの設計

偶然やついでのコミュニケーションが発生しないため、計画的にフランクなコミュニケーション機会を設定しましょう。
予め決まったタスクとして設定しておかないと、日々の忙しさでどうしてもメンバーとのフランクなコミュニケーションは後回しになりがちです。メンバー目線でも同じことが言えます。

⑫ 1on1コミュニケーション頻度の再考

どうしても1on1でのコミュニケーション機会が少なくなってしまうため、機会の頻度について見直しましょう。
たとえば隔週で1on1を実施していたならば、毎週1on1を実施するなど、従来行っていたことの頻度を増やすことを検討してみてください。

⑬ オンラインミーティングでは情報共有は事前に済ませる

対面と比べ、オンラインミーティングは長く集中が難しいです。ミーティングが長くなれば会議に参加しながら他の作業をし始める人もでてきてしまいます。
ミーティングではアジェンダを作成し、目的や議題、既に判明している事実などは、必ず事前に共有し、会議の密度を濃くする意識を持ちましょう。
テンポよく進み、予定していた時間より早く終わったならミーティングを切り上げてしまって構いません。
情報共有をいちからオンラインミーティングで行うと、聞き手は集中力が続かず伝えたいことが伝わらなくなります。
また、読めば分かるようなことであれば、それ事前に共有できたのでは?みんなで集まる必要ある?とメンバーの不満にも繋がります。

⑭ オンラインミーティングでは個に問いかけながら輪を広げる

オンラインミーティングは、対面でのミーテイングと異なり二人同時に話すと音が被ってしまい聞こえません。声が被ってしまった後の譲り合いも、オンラインは行いにくいです。
そのため、全体に質問を投げかけると発言が出にくく、全体に話しを振ってもレスポンスがない、といったことが生まれやすい構造があります。
オンラインミーテイングでは、誰か特定の人に対して問いかけ、そこから他の人に広げていき、皆の参加・発言を引き出すような進め方が効果的です。

⑮ オンラインミーティングでの質問の促し方

オンラインミーティングでは、発表者に質問したい時も、リアルでのミーティングと異なりタイミングが難しいです。
質問や疑問を思いついたら、発表中でも「チャット」を使って発言するよう促すと話が盛り上がりやすいです。
チャットに対しては、発表者の好きなタイミングで答える、最後にまとめて答えるでもどちらでも構いません。
最後にだけ口頭での質問時間を設ける進め方だと、内容を忘れてしまったり、疑問が浮かんだ時から時間が経ち「やっぱりいいや」と質問をやめてしまう人が生まれ、議論が盛り上がりにくくなります。
チーム全体のミーティングは議題が終われば終了し、個別質問等がある人は、ミーティング後にマネジャーと残って話すといったことも有効です。

⑯ テキストで良いので積極的に承認称賛をする

テレワークは放っておくと承認称賛がなくなってしまいます。
良い結果だけでなく、良い行動や進捗に対して、マネジャーは積極的に承認称賛を行いましょう。
メンバーからも、他のメンバーに対する承認称賛が出てくる雰囲気づくり、協力を仰ぐことも大切です。
プロセスや結果の可視化があっても、承認称賛がないとチームの一体感が作れません。
お互いに承認称賛のないチームは、メンバーの個人主義が進み、チームへの貢献心がなくなり、利己的なメンバーばかりになりやすいので注意が必要です。

⑰ メンバーの自律度と、能力の変化に気を配る

細かすぎる関与はNGですが、関与しなさすぎ、放置もいけません。
メンバーそれぞれの自律度を見極め、適切な関与の仕方、タイミングを考えましょう。
メンバーの成長によって、どこまで任せるかは変わります。
メンバーが成長した時に、上司がメンバーに対する認識を変化させられていないと、上司はメンバーができるようになったことまで口出ししてしまい、メンバーの不満になります。
テレワークでは個人ワークが増えることで、メンバーの自己評価と上司からの評価のズレが発生しやすいです。
メンバーの自律度は変化するため、変化に気を配りましょう。

⑱ 評価面談とは別にメンバーから自身の実績を説明させる場を設ける

テレワークでは、どうしても成果をベースに評価せざるを得なくなります。
マネジャーは、仕事ぶりが見えなくなることでプロセスの評価が難しくなり、従来の対面でのマネジメントの時と異なり、結果を重視してプロセスの比重を下げ評価します。
一方で、メンバーはこれまでと同じように自分が頑張ったプロセスについても自信を持っています。
マネジャーとメンバーとで、評価の認識のズレが生じやすくなります。
評価面談の場で、マネジャーは自分の仕事ぶりを見ていてくれなかったと不満が生まれないよう、事前にメンバーが思っている自身の実績を説明させる場を設けましょう。
説明を受ければ相手の言い分は理解できるので、その場で認識のズレを修正したり、その後の評価面談での伝え方を考えるといった対応を取ることができます。

⑲ メンバーのライフを大切にする(ワークライフバランス)

テレワークにより、通勤のストレスがなくなり、家の中で仕事をするようになったことで、家族やプライベートへの関わり方が大きく変化しました。
より家族やライフの大切さを感じるようになった人も増え、通勤時間より子育て環境を重視した住居に転居するケースも増えています。
傾向として以前より働く人にとってライフの重要性が増しており、上司はこれまで以上にメンバーのライフを気にかけ、大切にしなければならなくなっています。

⑳ メンバーが仕事をする際の周辺状況にも配慮する

家の中に仕事を持ち込んでいるため、周囲への配慮も必要です。
例えば評価のタイミングで厳しいことを伝えたりといった場合は、相手の家庭の中での尊厳を傷つける可能性があります。
出社するタイミングで行なったり、家族に聞かれないような環境に移動してもらえるよう事前に伝えるなど配慮が必要です。

㉑ 物理的な距離を埋める場の設定

オンラインではメンバー同士のコミュニケーションやコラボレーションが減ってしまうため、それらを補う場の設定は効果的です。

<事例>
・若手を指導する担当を役割として設定する
・週に1度、オンラインランチ会を設定する
・他の人の良い資料などを参考にできるように、クラウド上に資料を格納する
・簡単な質問や、役立つ情報などを気軽に投稿できるチャンネルを設置する
・マネジャー、メンバーの講師持ち回りで勉強会を設ける
・ミーティングで、チームの誰かの良い仕事や感謝したことを発表する
・ミーティングで、困っていること、協力してほしいこと、廃止・解決してほしいことを言える場を設ける

㉒ 雑談の生み方

雑談のようなゆるいコミュニケーションを生むには、意図したアクションが必要です。

<事例>
・メンバーの誕生日を把握しておき、朝礼で皆でお祝いを伝える
・マネジャーが率先してチャットで毎朝あいさつする
・ミーティングでは事前に具体的な質問を準備し、特定の人に問いかける
・テーマを設定し、チームで話してもらう(テーマは複数から選ばせる方がメンバーはストレスを感じにくい)

㉓ 新しいメンバーがチームに加わる際は「出社」する

お互いの顔や人柄を知ることは、距離感を近づける上でとても重要です。これはオンラインより対面が圧倒的に有利です。
メンバーの予定を調整し、実際に出社してコミュニケーションを取る機会を設けるとスムーズです。

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